去る6月9日、第32回関西商工会議所女性会連合会総会奈良大会が、奈良公園バスターミナル レクチャーホールで開催されました。昨年より引き続きコロナ感染予防のため、オンラインによる総会の開催となり、昨年10月の倉敷全国大会に続き2度目の現地からの生中継で、会議所での参加は8名、会社や自宅での参加は7名でした。
本大会のテーマは、「大和は国のまほろば たたなずく 青垣 山ごもれる 倭(やまと)しうるはし~奈良発 日本再発見! 未来へ継なぐ~」。古代の衣装を身にまとった鳳笙奏者によるオープニング演奏の音色が聞こえてくると、大和の国・奈良に行った雰囲気になり、グッと引き寄せられました。コロナ禍からの再生の祈りを込めた演奏でした。
奈良大会には関西2府5県の50の女性会からリモートで大勢の参加がありました。感謝と歓迎の気持ちを込めて、司会者や7名の実行委員の方々が奈良時代の天平装束を再現した衣装で総会の模様をお届けして下さいました。関西女連の廣瀬会長からは、「コロナ禍の中でも何か出来る事からチャレンジしようと新たな取り組みをされた女性会もあり、厳しい中、女性会のパワーと絆が必要とされています。ピンチをチャンスに変え、積極的な参加・協力をお願いします。」とお話しされました。総会の議案は審議の結果、全て原案通り承認されました。
続いての講演会は、奈良大学教授の千田嘉博博士より「城と女性 -戦国時代を生きる-」をテーマに、戦国時代の女性達のお話をしていただきました。戦乱の厳しい時代にどのように生きてきたのか、「洛中洛外図屏風」等の図版を使いながら分かり易く説明されました。400年程前の女性は、神さまにお祈りをしたり、幕府での勤めが終わり通用口から室町通りに出かけてショッピングをしている様子などから、それぞれの日常を楽しんでいたことを教えていただきました。他にも、城を守る女性たちの生きるための機転や、宣教師ルイス・フロイスの記録などから、ヨーロッパの女性よりかなり自由に生きていて逞しさがあったことなど、貴重なお話をしていただきました。今の時代を生きる私たちの心に響く講演でした。
最後に、「コロナ禍が収まり、リアルな奈良にお越しいただけますように」と、奈良商工会議所女性会の中塚会長によるご挨拶で奈良大会を終了しました。
㈱パリヤ 大塚 順子
▲オープニング 笙の演奏
▲関西女連 廣瀬会長の挨拶
▲植原大会委員長の挨拶
▲天平装束でのオンライン物産展PR
▲講演会の様子
▲講師の奈良大学教授 千田嘉博博士